野矢茂樹『大人のための国語ゼミ』

  • 2018/06/16
  • 宮本ブログ

先日,野矢茂樹『大人のための国語ゼミ』を読みました。
野矢先生の本はいくつか持っているのですが,忘れた頃に少しのぞいて読み返して,また忘れた頃に,,というのを繰り返しています。

この本の目次は,以下のとおり。

 1 相手のことを考える
 2 事実なのか考えなのか
 3 言いたいことを整理する
 4 きちんとつなげる
 5 文章の幹を捉える
 6 そう主張する根拠は何か
 7 的確な質問をする
 8 反論する

「相手のことを考える」,隠れた前提,質問の種類,反論の仕方などについて述べられたところは,
大変参考になりました。
SNSによるコミュニケーションに振り回される日常,質問に答えようとせずに適当なことを言って交わす政治家,このような現代だからこそ読むべき本だと思います。即効性はないかもしれませんが。
中学生以上の方,みなさんにおすすめです。

弁護士会で行う法教育の場面でも,この本のエッセンスを取り込むことができればいいなと思います。

最後に,私がたまに学校で話をする際にこれを伝えたい,言いたかったんだという内容が,野矢先生の綺麗な文章で書かれていたのでご紹介します。
この本の巻末の文章からの抜粋です。

「全員がどんなことについても同じ考えに同意するなどという方がよほどおかしいのであって、さまざまな考えがあるというのは健全なことである。だがこれも、考えは人それぞれでおしまいにするわけにはいかない。合意を形成しなければ一緒に何事かを為すことができない場合も多い。考えの多様性を尊重しながら、なお歩み寄る努力が求められる。さらに、考えは人それぞれで終わらせてしまうと、自分の考えを深めることも、改善することともできない。また、新しい考えに気づかされるということもなくなってしまう。」

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