特別受益の持戻しを免除する意思表示について

  • 2018/05/17
  • 宮本ブログ

 共同相続人のうちに,被相続人から遺贈を受け,あるいはその生前に一定の目的での贈与を受けた者がある場合に,これらの相続人の受けた利益を特別受益といいます。民法は,共同相続人中に特別受益者がある場合に,その者の受けた特別受益の価額を遺産分割の際に考慮に入れ,すなわち,遺産に持ち戻して,相続分を算出することとしています(民法903Ⅰ)。

 もっとも,上記と異なる意思表示,持戻しを免除する意思表示をすることもできます(民法903Ⅲ)。持戻しを免除された贈与等は,具体的相続分を算定する際に考慮されないことになります。
 この持戻しを免除する意思表示の方式には,特別の定めはありません(黙示の持戻し免除の意思表示が認められる例もあります。)。ちなみに,遺言で行う場合には,「遺言者は,Aに対し平成●年●月●日に●●の目的で行った下記土地の贈与については,特別受益としての持戻しを免除し,同贈与に係る土地の価額を相続財産に加算せず,Aの相続分から控除しないものとする。」などの記載が考えられます。

 なお,遺留分制度との関係では,特別受益に当たる贈与について持戻し免除の意思表示があった場合でも,遺留分算定の基礎となる財産額に算入されると解されています。

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